Steven Wilson Live at Colston Hall 15/10/2013

雨が多かったイギリス滞在中、最も雨量が多く、逆に丸1日快晴の日もあったブリストル
この唯一100%好天だった"Steven Wilson and band tour 2013"後半戦の第1日目は、あまり寒くもなく秋らしい気持ちの良い夜でした。
初日であったことと、個人的に座席の居心地が良かったせいか何なのか(?)正直この日のことはあまり良く憶えてないのですがご了承を。。

会場のコルストン・ホールはブリストルの中心部、シティ・センター界隈にあります。

カーブを描いた印象的な外壁と吹き抜けのロビーがオシャレな建物ですが、ステージや客席はそれらと比べてちょっと古風な造りです。

私の席は8列目、中央から(珍しく)やや左寄り。ほぼフラットなので所々見えにくいながらも、うまい具合にキーボードとマイクスタンドが前の人達の隙間に位置していてラッキーでした。

今回のツアーでまず楽しみだったのはラッセ・ホイルによる新しいオープニング映像。19時半を回り、それまで掛かっていたBGMが止んで前方のスクリーンにノイズが走り、映し出されたのはとある街角。

定点カメラで撮ったレンガの壁の前を様々な人が行き交います。季節は夏頃のようで、皆それぞれラフな格好でスーパーの袋を提げていたり犬を散歩させていたり。
やがて角の向こうからギターケースを持った大道芸人が歩いてきます。重そうなコートにマフラーと帽子で顔はほとんど見えず、如何にも場違いな雰囲気です。壁の前にケースを置き、水筒のお茶を飲んだりタバコを吸ったりとなかなか仕事を始めようとしません。ようやくアコギを手にしてチューニングを兼ねて適当に弾きだすと突然場内から歓声が起こりました。
ステージの端にアコギを抱えたスティーヴン・ウィルソンが既に立っていました。こちらに背を向けて6弦から順に1音ずつ鳴らし、それが大道芸人の動作とシンクロします。そしてくるりと振り返り、弾き始めたのがポーキュパイン・ツリーの名曲"Trains"。後ろの大道芸人も同じコードを押さえています。いや、こんな演出は予想外でした。やられた〜という感じです。PTの曲の中で最も好きなだけにのっけから感極まってしまいました。SW氏は1人で歌い続け、途中「ラ〜ララ〜ラ〜♪」の辺りでまず左からニック・ベッグス(Ba)とチャド・ワッカーマン(Ds)、続いて右からアダム・ホルツマン(Key)、テオ・トラヴィス(Sax, etc)、ガスリー・ゴーヴァン(G)が登場して所定地へ。そして、

 "When the evening reaches here
 You're tying me up
 I'm dying of love
 It's OK..."

ダイジェスト・ヴァージョンにつき、このゆっくり歌う箇所で"Trains"はおしまい。続いて"Luminol"のイントロが始まりました。この打って変わる流れは大変好みでした(*´ー`)
その後「今日は新曲があるよ」等々のMCを挟んで"Postcard "、"The Holy Drinker "、"Drive Home"と続き、ここで新曲…実は曲名が決まっておらず、毎回日替わりでSW氏が「えーと、今日のタイトルはねえ〜」などと言いつつ紹介するのが笑えました(因みにこの日は"Ancestral"「先祖代々」?)。これは現在も続行中らしいですw
このおよそ15分の力作、非常に暗くムーディーに始まり、情感を込めた歌メロに耽美な要素もありなのですが、やはり(?)それだけでは終わらなかった。流れを切るようにガスリー・ゴーヴァンのアルペジオから一転、リズムは変拍子を刻み、ハードなメタル調へと様変わりします。この後半の荒れ狂うような演奏が凄まじく、またバックのイラストが可愛さと不気味さを合わせ持つ怖さで、早くもDVD等での再視聴を切望したくなりました。最後に曲は波が引くように美しく静かに終わりを告げ、後は拍手喝采。ここで例のカーテンがするすると降りて、"The Watchmaker"のイメージ・ビデオが始まりました。
長丁場の後のインターバルにはうってつけ…ですが、これが格好のドリンク&トイレ休憩タイムになってしまい、フロアから出ていく人が後を絶たず…。
「え〜皆アートワーク見ようよ〜勿体ないようヽ(`Д´)ノ」と私は心の中で地団駄を踏んでいましたw

とりあえずブリストル編はここまでとします。この日の全体的な印象は、所謂、初日ならではの緊張感みたいなもの、例えば先のマンチェスターでのようなギクシャクした所は全く見られず余裕が感じられました。若干SW氏のテンションが高めだった気がします。あくまで私見ですが。そういえばアンコール前にレッド・ブルを飲んでいたようでその効き目かもしれません、なんてw

セットリストはこちら

本日の戦利品。


翌日の移動日が朝から雨だったので早速着ちまいました。