続・Steven Wilson "Grace For Drowning"

続き(のようなもの)。

あれから適度にローテーション中の"Grace For Drowning"です。
事前の情報から、もっとプログレ色が濃いかと思いきや、もうちょっとバラエティに富んでいると感じたのは、さすがスティーヴン・ウィルソンと言うべきなのかどうか。
しかしながら、私はプログレにもジャズにも疎いので、より詳しい方々からするとどうなんでしょうね。

さて、リリース前に若干の不安を抱きつつ、早く聴きたいと楽しみにしていた曲がありました。
それはディスク1の5曲目"Postcard"。
最初に聴いたのは、ネット配信されたニューヨークのラジオ番組でのピアノの弾き語り(といっても、SW氏が自宅スタジオで録音した音源)でした。
それがシンプルでとても美しく、「ああ、こういうパターンもあるのか」と、じゃアルバムでは?と興味津々でいたのです。
曲についてはご自身がここで述べています(中段あたり)。以下意訳。

いくつかの曲に合唱隊を起用しているが、"Postcard"はやりすぎといってもいい。
甘ったるい、まるでハリウッド・モーメントみたいな。
それは、やや悪趣味でさえあるのを恐れないという僕の新境地だ。
常に危険なのは、こういうことをすると人は大げさでもったいぶっていると非難する。
僕はもう気にしないけど。

別に予防線張らなくてもいいのにな(;´∀`)
基本は弾き語りと変わりません。正直に申しましょう、私このアルバム・ヴァージョンで涙腺が崩壊しかけました。
「しかけた」というのは、その、たぶんSWさんの言う「やりすぎ」が後半に現われて、まあ確かにちょっと過剰かな、と感じたのですね。
でもハリウッド・モーメント(この例えがまた、わかるよなわかんないよな…いや、何となく伝わるけど)的かどうかはともかく、個人的にはこの手の意外性も有りだと思いますよ。

Steven Wilson - Postcard